超音波探傷試験

鉄骨熔接部における内部の非破壊検査で代表的なものに超音波探傷試験(UT:Ultrasonic Testing)と放射線透過試験 (RT: Radiographic Testing)があります。一般建築ではUTがほぼ主流で、大規模建築物や橋梁等ではRTを併用します。

パルス反射法

パルス発信器から発生した超音波パルスを探触子から発信しその一部が内部の欠陥に反射され、その反射波が探触子に受信されて高周波電圧に変換し、その後受信器を経由してブラウン管で表示することにより、欠陥の存在位置及び大きさの程度を知る方法。特徴としては材料内部の面形状を持つ割れ等の内部きずに対して検出精度が高いが、ブローホール等の球形状のものに対しての検出が困難。
 

熔接部には余盛があるため斜角探傷法を採用し、屈折角は公称70°とします。下の写真ではCRTのエコー高さ領域Ⅲにエコーが現れていますが、欠陥指示長さは11mmで制限値の20mm以下です。
 

検査は第三者である超音波探傷試験技術者レベル1以上の資格者、合否判定はレベル2又は3の資格者により行われます。仕事がら資格証を提示して頂きますが、どの分野においても取得するための試験は勿論のこと定期的に講習も必要なようで嘆かれておりました。建築設計の分野においても姉歯事件以降、管理建築士講習や一級建築士定期講習が必須となり同感です。

配筋検査

5月2日 地盤改良工事
直径500mmの湿式柱状改良体を地盤面から3.3mの深さまで計20本施工した後に一旦埋め戻し。5月8日より堀方を開始しますが常水面が浅いので排水には気を使います。
 
5月23日 鉄筋の配筋工事
 
5月29日 型枠工事及びアンカーボルト据付工事
 
 
たまに抜き打ちで現場をチェックしますが工務店の社長自ら率先して掃除を行っているようで、いつも綺麗に片付けられていて感心します。仕事も丁寧で図面の通りに施工されていることを確認して検査は合格とします。

ボーリング標準貫入試験

原位置における土の硬軟、締まり具合の相対値を知るとともに、試料を採取する目的で行うサウンディング試験の手法の一つ。

予め所定の深度まで掘進したボーリング孔を利用して、質量63.5kgのドライブハンマーを76cmの高さから自由落下させてボーリングロッド頭部のノッキングブロックを打撃し、ボーリングロッド先端の標準貫入試験用サンプラーを規定量の30cm打ち込むのに要する打撃回数(N値)により求めます。

木造住宅などの場合は簡易なスウェーデン式サウンディング試験によることが多いのですが鉄骨造の作業場ということもあり、また、地域がら軟弱地盤の可能性が高いのでボーリング標準貫入試験を行いました。

試験前、附近の既データによると支持層は深さ7~8mの位置にあり20mまで調査する予定でした。しかし、実際には地盤の状態が思いの外良く支持層が予想よりも浅かったのは倖いでした。但し、砂質土で常水面が高いので液状化の危険性があります。条件にもよりますが常水面下でN値が20以下の場合には注意が必要です。

和歌山市津波浸水・震度・液状化危険度の被害予測図 より

本日、地鎮祭が執り行われ、いよいよ工事が始まります。